社会福祉法人恵生会が運営する「しきファーム」さまは、障がい者と共に農業を営む事業所として知られています。

和の精神と利他の精神を大切にし、「感謝する心」「謙虚な心」「共感する心」を持って社会に貢献することを目指しています。

しきファームさまは、障がい者の方々が農業に携わり、自立を目指す場として機能しており、新しい事業所としての展開も模索しています。障がい者の方々が作られた製品を一般の消費者に届けることをモットーとしており、品質管理や衛生管理にも力を入れています。

ツクルデを導入する前の現場の状況や課題について

ーまず、導入前のしきファームさまの日常はどのようなものでしたか？

下田さま: 当ファームでは、障碍者の方々と共に農業を行ってきました。
10年間、私たちは主に第1次生産、つまり農作業に注力してきました。
しかし、2次加工への展開はなかなか進まず、新たな事業の模索が必要でした。

ーその中で直面した具体的な課題は何でしたか？

下田さま: 大きな課題は三つありました。
まず、新しい事業として缶詰を考えた際、その仕組みや衛生管理に関する知識が不足していました。
私たちは農業の専門家ですが、缶詰製造は全くの未知の領域でした。

次に、衛生管理の重要性です。障碍者の方々と一緒に作業を行う上で、
衛生面での徹底した管理が必要でしたが、これが実際には大きな挑戦でした。
最後に、事業の多角化の必要性です。農業に限定された事業内容を拡大し、より多くの機会を提供する必要がありました。

ーそれらの課題にどのように対処しようと考えましたか？

下田さま: まずは、外部の専門知識と技術を取り入れることが重要だと考えました。
そこで、カンブライトとの協力を決定しました。

カンブライトは缶詰製造と衛生管理や品質管理の面で高い技術を持っており、私たちの事業に大きな変化をもたらすと確信しました。

ツクルデ導入後の現場の状況や課題について

ー導入後の現場はどのように変わりましたか？

しきファームスタッフ: 導入後、最も大きな変化は衛生管理の向上です。
ツクルデを利用することで、衛生面での管理が格段に楽になりました。
また、利用者の方々も新しいシステムに興味を示し、より積極的に参加するようになりました。

ー具体的な効果についてもう少し詳しく教えていただけますか？

しきファームスタッフ: はい、たとえば、缶詰製造のプロセスにおいて、
品質管理が以前よりもずっと分かりやすくなりました。タブレットを使うことで、
利用者さんが自分たちの作業を直接確認できるようになり、それが彼らのモチベーション向上につながっています。

また、紙ベースの管理からデジタル化に移行したことで、日々の記録や報告が簡単になり、作業の効率が大幅に向上しました。

ー導入後に直面した新たな課題はありますか？

下田さま: 新しいシステムの導入に伴い、スタッフや利用者の方々にシステムの使い方を理解してもらう必要がありました。
初期の段階では、デジタルツールへの慣れや操作方法の習得に苦労しましたが、徐々に皆が慣れ、今ではスムーズに運用できています。

ー今後の展望について教えてください。

下田さま: 当ファームの目標は、障碍者の方々が主体となって作り上げた製品を、より多くの人々に届けることです。
ツクルデ導入により、品質の高い製品を効率的に生産できるようになりました。
今後は、これらの製品を通じて、障碍者の方々の能力と可能性を社会に示していきたいと考えています。

理想的な利用者について

ー最後にツクルデについて、特にどのような方々にこのシステムを使ってもらいたいかについて伺います。
ツクルデの理想的な利用者について、どのようにお考えですか？

しきファームスタッフ: 私たちの経験に基づくと、特に三つのグループにこのシステムをお勧めします。
まず、障碍者を雇用している事業所です。このシステムは、障碍者の方々がより自立して作業に参加できるように支援します。
次に、衛生管理や品質管理が重要な役割を果たす食品製造業の事業者です。ツクルデはこれらの管理を効率的に行うのに役立ちます。

ー他にはどのような方々に適していると思いますか？

下田さま: 紙ベースの管理からデジタル化への移行を考えている組織にも非常に適しています。
紙の記録や報告に時間を取られている事業所は、このシステムによって大幅な時間節約と効率化を実現できるでしょう。
また、プロセスの透明性と追跡性を向上させたい組織にも最適です。

ーこのツクルデを導入することで、これらの組織にどのようなメリットがありますか？

しきファームスタッフ: 主に、作業の進行状況をリアルタイムで追跡できること、
衛生管理や品質管理のプロセスが簡素化されること、そして利用者や従業員のモチベーションと生産性の向上です。
特に障碍者を雇用している事業所では、彼らがより積極的に参加し、自信を持って作業に取り組むことができます。

下田さま、スタッフさま本日は貴重なお話しをありがとうございました。引き続きツクルデがご支援できるよう改善を進めてまいります。

※掲載内容は取材当時のものです。

【まとめ】

しきファームさまでは、ツクルデの導入により、衛生管理と品質管理の大幅な改善が実現しました。
この技術革新は、障碍者が自立して作業に参加する場を提供し、事業の多角化と新たな機会の創出を可能にしました。

特に、障がい者を雇用する事業所や、衛生管理が重要な食品製造業、
紙ベースの管理からデジタル化を目指す組織において、効率化と透明性の向上が期待できます。